- 会社全体でDXの動きがあるが、請求業務の現状はアナログ作業が多い
- 資金回収において重要な工程なので、効率化が難しい
請求業務に関してこのようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
企業にとって代金を回収するという請求業務は、資金繰りのために最も重要な業務です。取引先が増え業務拡大することは喜ばしい反面、請求書作成には社内、送付後には社外と関わる人も多く、ミスを防ぐためには各フローを省略するのは簡単ではありません。
そこで本記事では、請求業務を整理して効率化が図れるアイディアを紹介します。現状と照らし合わせて、改善ポイントがあればぜひ参考にしてみてください。
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請求代行「NP掛け払い」を利用すれば、請求業務に悩まされることなく、売上拡大につながる業務に集中できます。まずはお気軽に資料をご覧ください。
請求業務で時間がかかっている工程を洗い出そう!チェックポイントと効率化アイデア
まずは請求業務において特に時間のかかっているステップを洗い出してみましょう。多くの企業では、請求業務は以下の工程に大別されます。
各ステップにおいて非効率になっていないかのチェックポイントと、効率化するポイントを紹介します。
1. 営業担当などによる請求内容入力
営業担当などが提供した商品サービスの数量・単価・納品日など売掛内容を入力し請求書を作成します。見積りや納品・入力・金額に差異がないか、直属の上司など他者が確認します。
【非効率になっていない?チェックポイント】
- 確認作業に時間がかかっている
- 紙に印刷している
- 作成者・確認者の押印が必要である
一般に請求内容は、上司や部署内メンバーのダブルチェックが決められていることが多いです。ダブルチェック自体に問題はありませんが、一人に確認作業が集中して確認に何日もかかったり、時間がかかるうちに忘れていたりといったことはないでしょうか。
システムで確認できるものを印刷していたり、押印がルールになっている場合は、デジタルに移行していきましょう。
【効率化のアイディア】
- クラウド等ソフトで情報をリアルタイム共有
- 紙請求書の廃止
- 電子署名の導入で押印の廃止
2. 請求書の承認
営業や販売部門で承認された請求書を、上層部に請求書の承認してもらいます。部をまたぐこともあるため、承認のための時間がかかることも多いです。
【非効率になっていない?チェックポイント】
- 承認者が不在の場合、確認に時間がかかる
- 承認者の押印が必要である
請求内容の入力と同様に、できるだけ人の手が入る部分を減らしましょう。承認者が多忙な場合、紙で確認していると不在時に承認が進まないこともあります。
【効率化のアイディア】
- クラウド等ソフトで情報をリアルタイム共有
- 電子署名の導入で押印の廃止
3. 請求書の発行・送付
入金先口座情報・取引先住所・会社名など、支払いに必要な情報に誤りがないかを確認後、請求書の発行・送付手続きをします。紙の請求書の発行では、下記の手作業が生じます。
- 取引先別に封筒に入れる
- 封をする
- 切手を貼る
- 郵送する
請求書の発行・送付は、手作業だと負担が大きいステップです。紙での請求書を求められた場合以外は、すべてPDF形式の請求書で対応するなどコストを減らしましょう。
【効率化のアイディア】
- PDF形式の請求書をメールで送付する
- 請求書発行業務をアウトソーシングする
請求書の発送業務は、たとえオンライン上でやり取りが完結しても、手間がかかってしまうプロセスのひとつです。そのため、請求書発行業務自体を外部に委託する方法も検討してみましょう。そうすればすべての部門、部署が本来の業務にリソースを集中できるようになります。
請求書発行の課題を解決する方法について詳しくは「請求書発行にまつわるミスや手間は、どう解決すべきか。」で解説していますので、あわせてご覧ください。
4. 入金確認・消込
多くの企業では金融機関のWebサービスから入金情報をExcelに落とし込み、請求データと照らし合わせて手動で消込を行います。
企業名と口座名義が異なる取引先もあるため、担当者が不慣れだと正確な入金先の把握に時間がかかることがあります。また、振込手数料の負担は自社か取引先かなどの細かな点を考慮しながら、請求金額と入金金額に差異がないかを確認しなければいけません。
とても地味で細かな作業ですが、未回収の発生や後の決算において出納が合わなくなることを防ぐため、毎月正確な消込が必要です。
【非効率になっていない?チェックポイント】
- 目視で確認している
- 企業名と口座名義が異なる取引先が多い
入金消込からは社外の取引先も関わってくるため、効率化が難しいケースが多いです。効率化の方法は自動システムの導入や代行サービスしかないでしょう。
【効率化のアイディア】
- 消込までできる債権管理システムを利用する
- アルバイトやアウトソーシングを利用する
入金消込については「入金消込とは?Excel管理の弱点と最も効率的な方法を徹底解説」で詳しく解説しています。
5. 再請求・督促
万が一未入金・金額の差異等があれば営業担当・経理担当から取引先へ電話・書面・メール等での問合せ・再請求・催促が必要になります。
催促や再請求は社外とのやりとりのため手間と時間を要し、精神的なストレスがかかります。
【非効率になっていない?チェックポイント】
- 同じ企業が何度も入金遅れしている
- 少額債権の督促に時間を費やしている
【効率化のアイディア】
- 与信審査を徹底する
- 入金遅れをする企業とは取引枠を縮小する
- システムやサービスを導入する
社内で完結する請求業務における3つの課題
請求業務は直接利益を生まない業務ですが、経済活動を続けるうえで必要な工程ですので、おろそかにはできません。
しかし非生産的な業務にリソースを割かれてしまうことで事業の拡大がうまく進まないことが懸念されます。そこで請求業務にはどのような課題があり、何を解決しなければならないのかについて解説します。
1. 手作業・目視確認でミスが発生しやすい
請求業務はExcelや会計システムを利用していても、以下の手作業が生じます。
- 請求金額の確認
- 請求書の発行・送付
- 入金消込
取引先ごとに内容を確認しながら計算・入力を進めていくため、集中力のいる作業です。請求業務はお金に関わることであるため、少しのミスが大きな信用低下に繋がりかねません。
ダブルチェックをしていても、制度が形骸化してしまうことがあるので、できるだけ自動化・社外への委託を進めていくことがおすすめです。
2. 管理や保管が難しい
取引先が増えてくると請求書の数も増えるため、作業の手間だけでなく、書類の管理・保管のためのスペースも必要です。
請求書を含む証憑書類は基本的に7年間保管していなければなりません。
紙で請求書を発行している場合は、ファイリングをする時間や、ファイルを保管するスペースの確保が必要になるケースもあります。クラウドやデータで保存していても、格納先が不明になってしまうことがあるでしょう。
3. 承認フローが曖昧化しやすい
請求書や請求金額をダブルチェックしていたり、上長の承認が必要だったり、承認フローが見えづらい状況の企業は多くいます。「現在どこで止まっているのか」「あと何日で完了するのか」の認識を全員で共有することは難しいでしょう。
社内コミュニケーションが活発に行われていないと放置されてしまう危険もあるため、仕組みの見える化が求められます。
請求業務の効率化のための4ステップ
請求業務は「営業担当」「承認する上層部」「経理部」「買い手企業」など関係者が多い業務であるため、どうしても何重ものチェックが生じ、効率化が難しい面があります。
一方で直接売上の拡大や顧客満足度の向上につながらない非生産的な業務なので、自社でやる必要のない部分は積極的にアウトソーシングやサービスの導入を検討しましょう。
サービスを導入するには4つのステップを踏みます。
1. 工程を整理して効率化を図る
まずは社内で、請求業務の中で簡略化できるフローを洗い出し、効率化を図ってみてください。
それぞれの工程を図で整理すると、販売から請求までの業務は社内業務、集金からの業務は取引先が関わる社外との業務ということがわかります。
社内業務は、フローの最適化で改善できる可能性があります。
2. 社内でやるべき生産的な業務と委託できる非生産業務を切り分ける
社内の業務を効率化しても、まだまだ負担が大きい場合は委託する業務を考えましょう。「委託できるか・できないか」の基準は、業務の内容が「売上や顧客満足度につながるか・つながらないか」で考えましょう。
請求業務の多くは売上や顧客満足度には直結しない、非生産的な業務です。一方で重要な業務ではあるため、信頼できるシステムやサービスを見つけて委託するのが最も負担を少なくおさえられます。
いかに定型的な非生産業務を簡素化し、コア業務に社内リソースを集中させるかを考えると、請求業務をまるごと委託できるアウトソーシングがいいでしょう。なかには全社で決済業務にかかる時間を10分まで削減できた企業もあります。
請求業務のアウトソーシングについては「請求業務のアウトソーシングとは?掛け売りのリスク管理と売上アップ!」をご覧ください。
3. 委託できる業務範囲をカバーするサービスを探す
委託できる業務が洗い出せたら、カバーできるサービスを探しましょう。例えば、業務とその委託方法として以下のように考えられます。
委託方法 | 効率化できる業務例 |
---|---|
アルバイトを依頼 | 請求書の印刷, 請求書の送付, 入金消込 |
オンライン請求書サービスの利用 | 請求書の発行・送付 |
請求代行サービスの利用 | 請求業務全て |
最も業務負担を減らせるのは、請求代行サービスの利用です。サービス内容は会社によって異なりますが、例えば「NP掛け払い」では、NP掛け払いが売り手企業と買い手企業の間に入るため、導入後の取引イメージは下図のようになります。
CSV登録やAPI連携で入力した請求データに基づき、NP掛け払いにて請求書を発行・送付します。NP掛け払いが売り手企業から債権を買い取るため、入金の管理、顧客対応、督促なども代行範囲です。
- 入金遅れが生じる取引が多い
- 振り込み名義と社名(屋号)が異なるなど入金消込の効率化が難しい
- 少額債権の督促で人件費が消耗している
このような悩みを持っている企業は、ぜひ導入をご検討ください。
実際に請求代行サービスを利用して、売上拡大や生産性の向上に繋がった事例を紹介します。
事例を参考にし、現在自社で同様の課題を抱えている場合は、請求代行サービスの導入を検討してみましょう。
1.カスタマーサクセス本来の業務に集中できています。|株式会社リチカ様
株式会社リチカ様は2020年に商用化が見込まれている5Gの影響によって動画コンテンツが盛り上がり、顧客数が急速に増加。
決済業務の一部を秘書代行サービスに委託し、オペレーションを組んでいましたが、一部を代行するだけでは、業務を効率化できなくなってしまいました。
<課題>
顧客が増えていくに伴い、督促業務に時間を取られるようになってしまった
<NP掛け払いで解決!>
- 心理的にも業務的にも督促業務への負荷がほぼなくなった
- 人的リソースが大幅に削減された
株式会社リチカ様では、NP掛け払いを導入したことで、督促に追われていたカスタマーサクセスチームが、本来のミッションである「既存アカウントの収益最大化」業務に集中できるようになりました。
2.自社請求を切り替え、業務負荷が100%削減。|みんなのマーケット株式会社様
みんなのマーケット株式会社様は、出張・訪問サービスに特化したインターネット商店街「くらしのマーケット」を運営されており、ここ3年間の平均成長率は約200〜250%と継続的に大幅成長されているベンチャー企業です。
出店事業者数の増加に伴い、お支払い遅延の対応数、未回収額の増加が会社の課題となっていました。
<課題>
- 支払い遅延や未回収率が完全に無くならない
- 督促は続ける必要があるため負荷がかかり続けていた
<NP掛け払いで解決!>
- 個人事業主特有の入金確認作業がなくなった
- 督促にかかっていた回収コストも軽減できた
- 空いたリソースでサービス品質の向上に注力できるようになった
NP掛け払いの導入で、入金の照合作業を自社で行うことが全くなくなった分の時間を他の業務・本来の業務に回すことが出来るようになりました。
また、督促業務も回収コストがかさんでいましたが、まとめて解消されました。
出店事業者へのコンサルティング、ルール違反している出店事業者の確認・取り締まりから、お客様とのやり取りに対して出店事業者からの問い合わせがあったときの対応など、サービス品質の向上に注力できています。
導入事例は「導入事例 | BtoB・企業間後払い決済/請求代行サービス「NP掛け払い」」をご覧ください。
4. 導入することでの費用対効果を考える
請求業務を楽にする方法を考えたら、導入した際の費用対効果を考えていきましょう。
- 請求業務に割いている時間
- 担当者の時給
- 請求業務にかかっている人件費(時間 × 時給)
- 請求業務に割いている時間で社員が生み出せる理論上の売上
基本的には以下の式がプラスになるのであれば、請求業務についてのサービス導入は価値があると言えます。
(請求業務にかかっている人件費) +(請求業務に割いている時間で社員が生み出せる理論上の売上) ー (請求業務代行サービスのコスト)
気になるサービスがあれば、資料請求をして、費用対効果をシミュレーションしてみてください。
まとめ
請求業務は売上を成り立たせる重要な業務です。重要だからこそ効率化のポイントが少なく、手作業から抜け出せず多くの労力と時間がかかっている企業が多いでしょう。
請求業務のフローを整理し、一度「本当に社内でやる必要があるのか」を考えてみてください。
請求代行をはじめとした、請求業務を楽にするサービスを探しましょう。
請求代行については「請求代行のサービス範囲はどこまで?メリットと導入の判断基準」で紹介しています。