売掛金の未払いが重なると、督促や代金回収など売掛金回収と業務が発生するため、経理担当はもちろん本来外回りに注力すべき営業担当まで駆り出されるケースがあります。
これには2つの問題があります。ひとつは、経理担当や営業担当の負担がかさんで業務が停滞すること。そしてもうひとつは、不慣れな業務のため売掛金回収に失敗しかねないことです。今回は、こうした問題を解決するための方法として売掛金回収の委託をご提案します。
企業にとってスピーディーに売掛金が回収できるかどうかが勝負
売掛金の回収はまさに時間との勝負。お金が入ってこないと売上が確定せず収益の見通しが立たないばかりか、取引先企業の倒産や資金繰りの悪化といった事態になれば、最悪の場合「1円も回収できない」というケースも考えられるからです。こうした事態を回避するには、未入金を確認したらすぐ回収に着手するスピーディーな対応が不可欠です。
しかし、担当者と連絡が取れて先方に払う意思がある場合は入金を待ちますが、連絡が取れない、入金の引き延ばしをするなど回収が見込めない場合は強制的に回収するしかありません。売掛金の回収方法はさまざまですが、法的手段を講じるとなれば相応の知識も必要なので、経理担当や営業担当が通常業務の延長で対応できるものではありません。
なにより経営者を悩ませるのが、売掛金回収にあたる営業担当がコア業務に集中できず生産性を低下させてしまうことです。営業活動が停滞してしまい、手痛い機会損失が生じては経営に影響を及ぼします。
売掛金回収は時間との勝負だが、複雑な手続きが業務を圧迫しかねない
売掛金回収のケーススタディーを見てみましょう。未入金を確認したら、最初にすべきことは「入金が遅れた理由を明らかにすること」。その理由のいかんによって、次の対応を決める必要があります。入金遅れの原因を以下にまとめてみました。
●経理上のミスの場合
取引先の経営状態には問題はなく、単純に経理上のミスによって支払いが遅れているケースです。支払いを拒んでいるわけではないので、未入金があることを担当者に連絡すれば多くの場合は、無事入金されて解決します。
●経済状況により金策がつかない場合
払う意思はあるが、資金繰りが厳しいなどの理由で支払いが滞っているケースです。現時点では無理でも、支払える見通しがあるのかを取引先に確認します。もし、見込みがあれば「それがいつなのか」「一括して払えるのか」「分割が必要なのか」など相手の事情を確かめながら、最善の道を模索します。
●開き直り・悪意がある場合
最初から払う意思がないような悪質な取引先には、時効による売掛金の消滅を防ぐためや調停や訴訟に発展した場合の証拠づくりのために内容証明を送ります。それでも、相手に支払う姿勢がない場合はいよいよ「調停」「訴訟」といった法的手段を取ります。注意したいのは、「不慣れな業務だけに段取りよく進められない」ということです。書類や手続き上の不備も生じるうえ時間をロスし、回収に至らないという最悪な結果になる可能性もあります。
不慣れな売掛金回収は代行会社にまかせたほうが効率的
このように売掛金の回収は非常に複雑な作業の連続であり、社内の経理担当や営業が通常業務の延長や片手間で対応できるようなものでは決してありません。かといって対策を講じなければ、売掛金は回収不能となり、それが元で安定経営の道が閉ざされることにもなるでしょう。
最近は売掛金をスピーディーに回収するため、回収業務を外部委託するケースが増加傾向にあります。専門業者に売掛金回収業務を委託することで得られるメリットは以下の2つです。
- コストを削減しながら、業務の品質を高めることができる
- 自社の人的リソースを事業成長や売上アップにつながるコア業務に投入できる
以上からもわかるように、委託を検討すべきなのは、回収業務だけでなく入金管理まですべてをサポートしてくれる決済代行会社です。
まとめ
積極的な外部委託により業務の取捨選択をおこない、自社では人・モノ・カネなどの経営資源を本来のコア業務に集中することが、企業にとって健全な成長発展を促すカギです。社内業務の適正化を課題とする経営者の皆様、累計取引780万件以上の決済代行サービス「NP掛け払い」の導入を検討してみませんか?