BtoB向けECは必見!売上アップのカギは決済手法!【徹底解説】

インターネットを活用したEC(electronic commerce=電子商取引)と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、Amazonや楽天市場といった一般消費者向けの通販サイトでしょう。しかし、実はBtoB-ECの市場規模は約344兆円(2019年経済産業省調べ)と、BtoC-ECの20倍にも達しているというから驚きです。この傾向は今後ますます顕著になっていくことでしょう。

ただし、BtoB-ECで確実に売上を上げていくためには、BtoC-ECとは異なる戦略が必要です。そこで今回は、BtoB-ECサイトの運用で配慮すべきポイントや掛け売り決済(請求書払い)への対応の重要性などについて解説していきます。

企業間取引ならでは。BtoB向けECならではの運用ポイント

BtoBとBtoCではECサイトの運用方法にどんな違いがあるのか、すぐにピンと来ない方も多いかもれしれません。BtoB-ECではBtoC向けとは異なる点に配慮が必要になってくるので、注意が必要です。主な5つの違いを挙げていきます。

①購入前の見積もり

BtoB-ECにおいては、見積もり機能が必要なケースが多いです。BtoC-ECと比べて商品が高単価であることが多いため、事前に購入を検討している商品について社内の承認を得てから取引が進む傾向にあります。このケースにおいては、主要なBtoB-ECサイトでは、カートに商品を入れた後で見積もり書の作成フォームに必要事項を記入する必要があります。

②リピート注文への対応

製品の原材料や資材などを継続的に調達するメーカーの利用が多いBtoB-ECサイトでは、同じ商品を同じ数量でくり返し購入するための機能を搭載する必要があります。

③請求書を用いた後払い(掛け売りニーズ)への対応

BtoCとは異なり、BtoB取引の主流は掛け売りです。後払い決済のニーズも多く、請求書発行から指定期日までに代金を支払う決済機能に対応することが重要です。なお、クレジット決済も後払いの一種ですが、BtoB取引では請求書を用いた後払いが一般的です。

④荷姿対応

BtoB取引では、商品発送に際して特定の荷姿(にすがた)に梱包することが必要となるケースも多いため、BtoB-ECサイトにおいても、こうしたニーズに対応した機能が求められます。

⑤最低注文数量または最低注文金額の設定

BtoB向けの商品は、大量注文を前提に価格が抑えられているケースがあります。その代わり、ECサイトでは「最低注文数量」や「最低注文金額」を明記し、購入者の注意を喚起するようになっています。

売上に直結する掛け売り対応の必要性と導入障壁

このようにBtoB-ECサイトではBtoC向けのサイトにはない独特の配慮や機能が不可欠になってきます。中でも重要になってくるのが「③請求書を用いた後払い(掛け売りニーズ)への対応」です。一般消費者向けのECサイトとは異なり、企業や法人が主要な顧客になるため、掛け売り決済への対応は必須と言えます。

では、ECサイトが請求書払いに対応していないとどうなるでしょう。ユーザーが請求書払いを希望していた場合、そこでの購入を断念し、別のECサイトに流れる利用者が増えるでしょう。自分が希望する決済方法がないことがわかると、サイトから離脱してしまうという傾向はBtoC-ECサイトにおいても同様です。

したがって、こうした客離れを防ぐために多くのBtoC-ECサイトでは、クレジット払い、銀行振込による前払い、代引決済、後払いなど多くの決済方法を網羅しています。BtoB-ECでも同様に、多様な決済方法を準備することが必要といえます。とくに企業間取引のスタンダードである掛け売り決済=請求書払いへの対応は必須事項と言ってよいでしょう。

ただし、掛け売りに対応するためには、請求書の作成・発行・送付や与信管理、入金管理などに社内のリソースを割かなければならず、導入コスト・運用コストともにかさむため、導入に二の足を踏む企業も少なくありません。しかも、後払いだけに売掛金を回収できないリスクもあり、その対応も難しいところです。

掛け売り導入の強い味方! 企業間決済の代行サービス

掛け売り取引をおこなう企業にとって頭の痛い問題は、煩雑な請求書発行作業が毎月のように発生する点です。ECサイトともなれば小口の取引先が無数に存在するため、一度に取り扱う請求書の数は何百にも上りかねません。請求業務はもちろんのこと、与信管理や入金管理の手間やコストも無視できないほどに大きくなり、社内のリソースでは十分な対応ができなくなる可能性があります。請求書発行業務は取引において不可欠ですが、そこに労力を傾け過ぎると、肝心のECサイト運営が手薄となり、業績にも影響が出る可能性があります。また、先述したように、掛け売り取引の未回収リスクをどう扱うかも難問です。

こうした課題をクリアするための有効な解決策のひとつが、請求代行サービスに掛売りに伴う業務をアウトソーシングすることです。請求代行サービスを利用すれば、与信管理や煩雑な請求業務を社内から完全に切り離すことが可能となり、労力やコストのムダを省いてECサイトの運営に専念できます。なお、少額取引ということでとくに与信を実施していない企業についても、請求代行サービスなら低コストでリスク管理ができるので、安心して取引の拡大が図れます。

まとめ

BtoB-ECにはBtoC-ECにない配慮や機能、対応が必要であることは述べた通りです。中でも企業間取引のスタンダードである後払いへの対応は売上を拡大していくうえで、非常に重要です。とはいえ、社内体制づくりやECサイトを運営しながらの掛け売り対応には、困難が伴うのも確かです。

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