月末や月初めは決済業務で忙しく、通常業務に支障が出て困っている──そんなお悩みを抱えている経営者の方は少なくないでしょう。こうした課題を解決してくれるのが請求代行サービスです。今回は、請求書の発行から入金管理まで決済業務をまるなげできる請求代行サービスの特色や導入のポイントなどを解説します。
BtoB取引における請求書払いの現状と課題
商品やサービスを購入するたびに現金を用意する必要がなく、後日まとめて代金を支払えることから買い手にとって利便性が高い請求書払い。同時に、商取引がスムーズになることから売り手である企業にとってもメリットのある決済方法と言えます。ただし、月末・月初めとなると請求業務の負担が膨大になり、バックオフィスが請求業務につきっきりになるためその他の業務に集中できなくなります。
毎月に発行する請求書が少なければ問題ないですが、取引先が増えてくると負担が増加します。とくに中小企業やベンチャー企業では営業担当や開発担当が請求業務を兼務することもあり、この間は本来のコア業務にあまり注力できません。しかも、各社で支払いのタイミングが異なるため、入金管理も煩雑に。加えて請求書払いは「後払い」が基本のため、代金の未回収リスクが懸念されます。未入金があれば営業担当が督促や回収にリソースを割かれるため、業績にも支障が出る可能性があるでしょう。
企業間決済の代行サービスを導入すべき3つのメリット
BtoB取引の請求書払いにおけるさまざまな課題を解決してくれるのが、決済代行サービスです。では、決済代行サービスの導入にはどんなメリットがあるのでしょうか?
メリット①販路や市場を拡大できる
新規取引先の支払い能力が適切かどうか、社内で与信審査をおこなう場合は管理職や経営陣の判断を仰がなくてはならず、書類手続きにも時間がかかります。また、未回収リスクを懸念するあまり取引を断念してしまうと、機会損失となってしまうケースもあるでしょう。
請求代行サービスを利用すれば、決済代行会社が与信調査をおこなうため与信管理の面倒な書類手続きもなく、手間がかかりません。さらに決済代行会社が未回収リスクを保証するため、代金の未回収リスクに対する不安が払拭されれば、いままで取引をお断りしていた個人事業主との取引もスタートできます。
メリット②社員がコア業務に専念できるようになる
請求業務は、人的コストがかかるという傾向にあります。請求業務をいかに効率化させるかが、生産性向上のカギと言えるでしょう。請求代行サービスはこの効率化に貢献する選択肢のひとつです。月末・月初めの請求書発行・送付・督促・代金回収といった一切の業務を社内から取り除き、業績アップや成長・発展に直結するコア業務に専念できるようになります。
メリット③ビジネスのスピードアップ&売上アップに直結する
新規取引先を増やし、着実に売上を拡大していくには、与信管理のスピードアップが欠かせません。決済代行サービスを活用すれば請求業務をまるごとアウトソーシングできるので、社内稟議が不要になり新規契約をスムーズに受注できます。請求代行サービスを利用すれば最短5分で与信審査が完了するケースもあり、取引先を待たせることなくすぐにビジネスを開始することも可能です
検討すべきは3つの「ない」サービス
決済代行サービスを選ぶ際に気をつけておきたい点が3つあります。
1つ目は「開発コストがかから『ない』」こと。中には決済システムを企業ごとにカスタマイズするサービスもありますが、これでは開発に多大なコストがかかるだけでなく、導入までに多くの時間を要します。汎用性がありながら柔軟性も兼ね備えたサービスを選びましょう。
2つ目は「運用フローに無理が『ない』こと」。請求書作成から発送、入金管理まですべてアウトソーシングできるのが決済代行サービスですが、各月の請求データ送付はどうしても自社でおこなわなければなりません。この作業を簡潔におこなえるように、請求データをアップロードするだけの手軽なサービスがおすすめです。
そして3つ目は、「導入に時間がかから『ない』こと」。導入時間を短くするためには、サービスの仕組みや内容、メリット、料金設定が明快であることが条件です。サービス導入のための社内稟議を通しやすくするには、この点が何より重要でしょう。
まとめ
企業間決済の請求業務を効率化し、コア業務にリソースを集中して業績を拡大したい、リソースを自社の健全な成長発展につなげたい──。それなら、BtoB取引に伴う与信管理から請求書発行、入金管理、催促・代金回収まですべてのフローをまるなげでき、しかも未回収リスクまで保証する「NP掛け払い」の利用を考えてみませんか?請求代行サービスを導入することで業務効率が向上し、営業に専念できるため販路拡大・売上増加のチャンスが広がります。経営者の方は、ぜひご検討ください。